『大学の日本史』

 

 

はじめに

山川から出版されている『大学の日本史』シリーズについて書きます。この本はある程度高校の日本史を勉強した人向けの本ですが、この記事の内容は日本史の知識がない人でも理解出来るようになっています。

 

評価

オススメ度:☆☆☆☆

難易度:発展

 

特徴

古代、中世、近世、近代で1巻ずつの計4巻が出版されています。山川の『詳説日本史』に携わった教授が多数執筆しており、章立ても『詳説日本史』と似ています。教科書に書かれている歴史の事項がさらに掘り下げられ、様々な歴史資料・研究を踏まえて多面的な記述がなされているのが特徴です。比較的情報が新しいのも良いですね。専門書のような難しさは無いので高校の歴史教科書を一読した人ならばだれでも興味を持って読み進められるでしょう。もっとも、この本に書かれている内容をおぼえることはあまり重要ではなくむしろ、ともすれば暗記科目として捉えられがちな歴史に対する認識がこの本を読むことで改められる、というところに意義があるのだと思います。

 

入試対策になるか

大日本史の対策にはなると思います。というのも、東大日本史の題材になるのは教科書の記述を深化させたような事柄であり、また執筆者もその多くが東大に在籍している、あるいは東大出身の教授だからです。実際に東大で出題された事柄に関する記述もあります。しかし、他大の入試対策にはならないと思います。『大学への数学』という受験雑誌がありますが、この本はあくまで"大学の"日本史なので。素直に教科書を読んだり一問一答を回すなりするのが効率的でしょう。

 

 

最後に

理系の人であっても日本史を多少なりとも勉強した方であれば一読の価値はあると思います。

 

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